みんなの食育活動紹介

2009/9/17

神奈川県立相原高校

地元津久井在来大豆を使った食育活動

食品科学分会食品化学班長、宮崎茜さんの写真食品科学分会食品化学班長、平野未幸さんの写真

食品科学分会食品化学班:
宮崎茜・平野未幸

私たちは食品科学を専門に学ぶ高校生です。そんな私たちに出来ることを探そうということになり、子どもたちに「心と体が健康でいられる食生活を送ってほしい」という願いから、地元相模原で「幻の大豆」と呼ばれている「津久井在来大豆」を使った食育活動を行うことにしました。

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相原高校外装

食べる大切さを伝えたい!

「おからって美味しい。」「ひじき初めて食べた。」「ご飯にぴったり。」
相模原市立橋本小学校の児童927名。この日の学校給食の残飯は0。
毎回30%もの残飯で頭を悩ませていた栄養教諭の小森先生にとって驚きの結果でした。

この日の給食に出されたメニューは「ふりかけ風おから佃煮」。実は私たちが考案したメニューです。
味噌で味付けした野菜編と、醤油で味付けした魚編の2種類を半年かけて私たちは研究・開発しました。
高校生が考案したメニューが神奈川県の学校給食に導入されたのは私たちが初めてです。

2年前、橋本小学校の児童に食生活についてアンケート調査を行ったところ、好き嫌いによる栄養素の偏りや日本らしさの欠けた食生活、そして孤食という問題などが浮かび上がりました。また「食べられることが当たり前の環境が食への関心を無くしているのではないか」という意見が出ました。

食べる大切さを伝えたい!私たちは子どもたちが自らの手で大豆を栽培し加工して食べる過程で「食べる大切さ・作る大切さを知ってほしい」と思い、みんなで楽しく食について学べるよう食育プロジェクトを立ち上げ活動することにしました。

子供たちと津久井在来大豆の食育教室

食育教室の様子01橋本小学校の小学生たちを招待して本校農場で大豆食育教室を開催しました。
私たちは津久井在来大豆の種の説明やどう蒔いたらいいかなど話しました。「自分で責任を持って最後まで育ててほしい、多くの発見をしてほしい」という願いを込め、一人ひとりに私たちが手作りした観察ノートと種を手渡しました。
子どもたちは期待に目をきらきらと輝かせ、私たちの話を真剣に聞いてくれました。

草むしりの様子夏休みには4回草むしり講座を開きました。 雑草の種類や特徴・害虫についての説明をおこない暑い中での真剣な子どもたちの姿をみて食べ物を作る大切さ、大変さを実感することができたのではないかと思います。

食育教室の様子0211月22日、大豆の収穫、莢から大豆を取り出すのには4時間もかかったのですが200gの種からなんと8kgの大豆を収穫することができました。同じ作業の繰り返しで飽きてしまう子どももいましたが、最後まで一生懸命参加してくれました。
収穫後には、大豆についてもっと知ってもらいたいと思い、「大豆博士になろう!」と題した○×クイズ大会を行い、楽しく学ぶことができたと思います。

この日はとても寒く、最後に私たちが作った栄養たっぷり具だくさん「相高とん汁」をみんなで食べました。
このとん汁の原料はすべて相原高校のもの、農場で育てた野菜、畜産科学科で育てた豚そして私たちが実習で作った味噌と安全・安心な食材です。地元の食材がいかにおいしく安全で安心であるか知ってもらえたのではないでしょうか。この日作った100人分のとん汁は、あっという間にすべてなくなりました。

みんなでがんばって育てた大豆、たくさん収穫できてよかったね!とん汁は、わたしも食べたかったなぁ。

親子で収穫した大豆の加工教室

加工教室の様子012月11日、大豆の加工教室を開きました。
今回作ったものは、「おぼろ豆腐」と私たちが考案した「CamUpCookie」です。CamUpCookieとは、津久井在来をきな粉にして生地に混ぜ込んで作ったきな粉クッキーです。CamUp(カムアップ)で噛む力がアップするという意味で、その他にもいろいろな意味が込められています。
まさしく、このクッキーは、子どものための食育クッキーです。

加工教室では、28組の親子が参加しました。子どもだけでは難しい作業もありましたが親子で協力している姿を見て、協力することの大切さや絆を感じました。今まで自分たちが一生懸命育ててきた大豆を使うだけあって「まだ、ここに残っているよ、もったいない。」「家に帰ったらお父さんにたべてもらおう」などといった言葉を聞くことができ、食材を大切に思う気持ちや家族愛が伝わってきました。

おぼろ豆腐CamUpCookie

自分たちが育てた大豆から作った料理っておいしいよね!

地元の大豆を使って「食」の大切さを実感!

この1年間、大豆食育教室を通して、「食べ物を作る大切さや食べる大切さそしてたくさんの人の手によって食べることができる。」ということを一人ひとりの子どもが学べたのではないかと思います。また、私たちも食を通して人と人とのつながりや心と心のつながりを学ぶことができました。

ふりかけ風おから佃煮なんと、この教室で育てた大豆が「ふりかけ風おから佃煮」そして「大豆とマグロの甘辛和え」となって学校給食に登場しました。今回、導入されるにあたり橋本小学校の全校集会で「食べる大切さ」を伝える発表をしました。子どもたちは、私たちの話を興味深く聞いてくれました。「作る大切・食べる大切」と題した壁新聞を作り28クラスに掲示してもらいました。また、給食も子どもたちと一緒に食べさせてもらいました。

大豆は、おいしく加工されていて栄養士さん、調理師さんに対して私たちは感謝の気持ちでいっぱいになりました。子どもたちと食べ物について話すこともでき、「また、お姉さんたちとおから佃煮が食べたい。」「お豆嫌いだけどおいしかったよ。」「残さず食べたよ。」といった心温まる多くの言葉をもらうことができました。これからもこの活動を大切に続けていきたいと感じました。

また、育てた津久井在来大豆を使って相模原の伝統食である酒まんじゅうを敬老の日に地域の高齢者153名に配りました。津久井在来大豆から作ったきな粉を生地に練りこみました。参加した子どもたちも「わたしたちが育てた大豆を使ってお饅頭をつくり、いつまでもお元気で」と一軒一軒声をかけ配り歩きました。この日は、地域の人達や子どもたちとの交流が深まり地域の輪が広がった日でもありました。

食育プロフェッショナルを目指して

私たちは神奈川県内での多くのイベントにも参加し、食育の重要性について発表しています。展示発表のほか津久井在来大豆の種やレシピの配布、きな粉やCamUpCookieの試食・クイズなどいろいろと工夫を凝らし伝えています。また、大豆の種を配ったとき「育てる畑がない」と言う人が多かったため、私たちは1年かけてプランター栽培に挑戦し栽培できることを実証しました。その育て方を書いたプリントを配布したところ「えっそうなの?じゃあ育ててみようかな。」「大豆ありがとう!10粒の大豆から149粒の大豆ができました。」といったうれしい手紙も頂くことができました。

今年2月7日には、「食と農のつどい」に参加しスライド発表をさせて頂き、たくさんの人からお褒めの言葉を頂くと同時に、私たちの活動が多くの人に知ってもらえたことを嬉しく思います。県知事からは、「食育活動と津久井在来大豆の普及活動、今後も神奈川の子ども達のためにがんばってください。」と励ましの言葉を頂きました。

食品科学分会食品化学班のメンバー私たちは、この食育プロジェクトを通し子どもたちに作る大切さと食べる大切さを伝えることができました。また嬉しいことに地域にこの食育活動が根付いてきました。ご覧のように予定が来年まで組まれています。

最後に、食育プロフェッショナルを目指し「子どもたちの心と体を健康にする食生活」を願って、発表を終わります。

目指せ食育博士!み子ちゃんもがんばるよ!

神奈川県立 相原高等学校

〒229-1103
神奈川県相模原市橋本2-1-58
TEL 042-772-0331(代表電話) FAX 042-772-9734

http://www.aihara-h.pen-kanagawa.ed.jp/

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高校生が大豆を使って食育活動を行って、商品開発もしているということで感動しました。これからも頑張ってください。