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私の健康を支える「味噌」

地方によって味噌の好みは違いますか?また製法などの違いはありますか?(後編)

みそ健康づくり委員会資料『みそ知り博士の Q&A 50』から紹介いたします。

基本的な造り方はこうじの種類が同じであれば共通ですが、地域や蔵元によって微妙な違いがあります。

●白甘味噌(米味噌・白甘)
京都の白味噌、讃岐味噌、府中味噌など、古くから造られている白甘味噌。こうじ歩合は20~25割です。米は精白度を高くし、大豆は大粒の脱皮したものを用い、米麹も胞子の着生しない若こうじを使います。大豆は蒸さずに煮ますが、これは主として茶色に着色させないためです。煮た大豆は、熱いうちに米こうじと塩を混合し、桶に詰め、品温が急激に低下しないように保温して1週間ほど熟成させます。

●江戸甘味噌(米味噌・赤色甘)
微生物の働きで熟成される長期熟成の味噌とは違い、こうじ中の酵素(アミラーゼ等)の作用によって熟成がなされます。江戸時代から造られている赤みがかった甘味噌で、関西からきた白甘味噌に対抗して、江戸っ子が造り出した味噌です。白甘味噌と同様の多こうじ・少塩の短期熟成のため、長期保存には向きません。こうじ歩合は15~20割です。大豆は蒸し、留釜をしたまま保温して、翌日まで放置します。この間に蒸し大豆は十分に軟らかくなるとともに、著しく光沢を増し、褐色に変わり、特有の色と芳香が生まれます。仕込みは白味噌とほぼ同じですが、熟成期間は10日ほどです。

●仙台味噌(米味噌・赤色辛口)
赤味噌の代表格である仙台味噌は伊達政宗が軍糧用として造らせたのが起源といわれ、江戸時代には江戸庶民の間で人気になりました。天然醸造の場合は少なくとも10カ月以上熟成させます。これによって、大豆のたんぱく質は十分に分解されてうま味を出し、酵母や乳酸菌の発酵も十分となり、香味が生まれます。こうしてこうじ歩合が比較的低いにもかかわらず、塩味と旨味のバランスのとれた特有の赤味噌となります。

●信州味噌(米味噌・淡色辛口)
信州味噌は日本の米味噌生産量の約40%を占めます。爽やかな芳香があり、現在では全国的に生産されています。味噌は通常、長期間かけて醸造すれば赤褐色に着色しますが、淡色味噌では醸造の全工程を通じて着色を最小限にとどめる努力をします。淡色の信州味噌は、原料の大豆も蒸し上がり明度が高く、かつ黄色の鮮やかなものを選択し、洗浄もできるかぎりていねいに行っています。さらに浸漬や蒸煮方法なども工夫して、着色成分や着色促進物質などを除去し、色が着かないように配慮、工夫しています。

●越後味噌(米味噌・赤色辛口)
越後味噌の特徴は、味噌汁にした時、こうじ粒が浮く「浮きこうじ」にあります。こうじ粒を残すために、精白した丸米を用います。一般的には米こうじと塩を先に混ぜますが、浮きこうじ味噌は細かくすりつぶした蒸煮大豆と塩を混合します。蒸煮大豆を用いるため、赤色味噌といっても、着色は比較的淡色に近くなります。 また、見た目には米粒が残っているように見えますが、米のでんぷんなどの主成分はほとんど糖化して、甘味成分となり、これが越後味噌の味になります。

●麦味噌(淡色および赤色甘口、辛口)
麦味噌に用いる麦は大麦と裸麦です。一般に大豆に対するこうじの割合が多いのが特徴です。九州地方のものは比較的熟成期間が短く、甘口で淡色および赤色です。一方、関東に見られる麦味噌は、こうじが少なく長期間熟成を経た辛口で赤色をしています。

●豆味噌(赤褐色辛口)
愛知・岐阜・三重県で造られる大豆と食塩だけを主原料にする豆味噌は、濃い赤色をしていて、特有のうま味があります。製麹法や仕込み、熟成に独特な特徴があります。普通の豆味噌は、直径19mm程度の味噌玉にしますが、蔵元によっては、握りこぶしくらいの大きさにするところもあります。味噌玉が大きいと酵素の働きが悪くなりますが、それを補うために仕込み用の水は少なくし(42~43%くらい)、固く仕込みます。さらに重石を多くし(仕込み物の重量の80%)、食塩の浸透を促すとともに酸化の進行を抑えます。蔵元によっては、熟成期間を二夏以上をかけるものもあります。豆味噌は酵素による分解が主で、酵母や乳酸菌による発酵作用が少ないので、たんぱく質が分解され、味が濃 厚で独特の香気を持ちます。味は、わずかに渋味と苦味があります。

さあ今日からもっと!
料理の味付けは味噌で!!